歯を痛める2つの力

2025/10/07

大切な歯を傷つけてしまう恐れのある2つの力、皆さまはご存じでしょうか。

歯ぎしり(ブラキシズム)

眠っているときに上下の歯をギリギリと擦り合わせたり、日中無意識に強い力で噛みしめる行為。瞬発的に起こるもので、特に睡眠中は力の加減がきかないため体重以上の力が歯にかかることも。

TCH(Tooth Contacting Habit)

上下の歯を無意識に接触させる癖。本来、人は何もしていないとき上下の歯が数ミリ離れた状態でいるが、無意識に接触したままになってしまう。力自体は軽いものでも、長時間続けば歯ぎしりと同等の負担が歯にかかっていることになる。

 

2つの力が歯に当たえる影響

① 被せものやインプラントが欠けたり、外れてしまう
強い力がかかることで、セラミックの素材が欠けてしまうことがあります。特にブリッジ(連結型の被せもの)は、力の影響を受けやすく外れるリスクが高いです。

② 歯の根が割れてしまう
歯の土台となる根が噛む力に耐えきれず縦に裂けてしまうことを歯根破折といいます。この場合、歯を残すことは難しくなってしまい、ほとんどのケースが抜歯(歯を抜く処置)となります。
特に神経のない歯は、歯に栄養を送る役目の神経が失われることで枯木のように割れやすくなっており、最もリスクの高い歯といえるでしょう。
また、メタルコアという金属の土台が入っている場合、歯より硬い金属の性質上、歯ぎしりなどの影響で根を割ってしまうこともあります。

③ 歯周病の悪化
歯周病は歯を失う最大の原因といわれています。炎症によって歯を支える骨(歯槽骨)が減ってしまうと、支えが弱まったことで歯がグラグラします。
そこに強い力が加わることで骨の破壊が進み、歯が抜け落ちてしまうなど歯周病の悪化につながるのです。

では、どうすればいい?

まずは、気づくことが大事です
「起きたときに歯がうずいたり、顎や首が痛い」「家族から歯ぎしりを指摘された」こんな方は歯ぎしりの症状を疑いましょう。また、タイマーなどで気づいたタイミングに歯の接触を確認することで、TCHの症状も自覚することができます。歯科医院ではマウスピースや歯に負荷のかかりにくい素材など、歯を守る方法が選べます。心当たりのある、不安な方は、ぜひ当院でご相談ください。

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